アイヴィ・サービス探偵日誌

全国の探偵事務所アイヴィ・サービスの探偵たちの日常をお届けします。

世界中の探偵、バンクーバーに集う     世界探偵協会:WAD 第98回カンファレンス

VANCOUVER

探偵は、むろん世界中にいる。

しかし、業績や信頼性を認められている探偵業者はわずかであり、

その「認められた」証の1つとなるのが、

1925年創立の、伝統ある世界探偵協会:WAD

(The World Association of Detectives)への加盟である。

 

非常に厳しい入会基準を持つ同協会に加盟できるのは

各国でもトップクラスの探偵業者のみ。

そんな面々が世界各国から集う、第98回の総会が

今月3日~8日、カナダ・バンクーバーで開催された。

我が社からも6名が参加し(通訳含む)、講義や懇親会に参加。

各国の同業者たちとふれあい、情報交換をする中で感じたのは、

国ごとに、探偵を取り巻く状況や法律などに多少の違いはあれど、

扱うのは同じく「人」の心から生じた疑念や不安であるという点や

みな同じくその道のプロフェッショナル(同志)なのだという

安心感と連帯感。

 

さらに、“ It's a small world ” …

世界はいまや、こんなにも近い という実感だ。

 

数年を待たずして、きっと我々のフィールドは世界中に広がる。

そのとき、これほどの精鋭たちが、仲間が、各国にいる。

 

心強く思うと同時に抱いたのは、自らも、

その一員として恥じぬよう在らねばならぬ、という想い。

秋風 吹き渡るバンクーバーの街角で

探偵は、身も心も引き締まるのを自覚する。

 

 

007に憧れた少年は、いま

 

なぜ探偵になったのか、と訊かれることがある。

理由は人によって様々なのだが、

ウチの探偵の中には、

「子供のころ007に憧れていたけど(成長して)日本でスパイは無理だと解ったので、一番近いのは探偵かなと思った」と語る者がいる。

 

なんだそれ、と笑うのはたやすいが、

人が仕事を選ぶきっかけなんて結局はみな、

憧れやちょっとした興味、という言葉に集約できるのではなかろうか。

似たような理由を持つ探偵は、

口にするのが気恥ずかしいだけで、きっと少なくはないはずだ。

探偵、作業中

なったきっかけが何であれ、探偵たちの多くに共通する性質に、

ガジェット好き、というのがあると思う。

くだんの彼も先日、

監視用の最新小型カメラを購入して子供のように喜び、

…と思えば、今度はそれを嬉々としてバラし、

対象者に気づかれぬよう映像をとらえるべく工作して

時に家電に、時にインテリアに、時にガーデニング用品に、

(あるいはあんなものの中にまで!) 巧みにレンズを潜ませる。

 

007映画でいうなら、

ジェームズ・ボンド自ら Q※の役割も務めているようなものだ。

 

なぜ探偵になったのか。 

は、人それぞれだが、

ひとつだけ言える。

 

探偵業は、

何かにマニアックなこだわりがあり、かつ、

一芸もっているタイプの人間が、

向く。

 

※Q(キュー):007映画における、秘密道具研究開発部署の長の呼称

「またいつもの、お願いしたいんだけど」  ~心やすらげる盗聴・盗撮チェック

「またいつもの、お願いしたいんだけど」

 

その男性は異動が多く、転勤が決まるたび、

行く先の住居の盗聴・盗撮調査をご依頼になる。

転居する前に調べ、安心できたら引っ越しをする。

それを繰り返して数年、

当社にとって長いお付き合いの御依頼人である。

 

初回に対応した探偵の人柄や手際が気に入り

当社が全国に拠点を持つと知るや、

どこへ転勤が決まっても当社に連絡いただけるようになった。

 

調査の結果は、いつもすべて「異常なし」。

 

同僚や友人から、「ドラマやマンガじゃあるまいし、日常生活に

盗聴・盗撮の危険がそんなにあるわけないでしょ」と言われ、

「自意識過剰」と笑われたこともある。

 

しかし、御依頼人は知っているのだ。

 

万が一、の「一」がありうるということを。

 

過去に親しい人が盗聴・盗撮の重大な被害に遭った、と

語るのみで、いまだ詳しい事情は判らない。

それでも、心の安らぎを得なければそこに住めないほどの

深い何かを負っていることは疑いようもない。

 

万が一の「一」は、探偵も重く受け止める。

 

異常なし、発見されず、が たとえ何千何万件 続こうとも

あるかもしれない「一」をつかみ損ねないために、

依頼人の心の安寧を守るために、

探偵は今日も目の前の1件に、真摯に向き合っていくのである。

2022年は「戦」の年。          そして新年も、さらにその先も。


毎年12月の初めに発表される「今年の漢字」をご存じだろうか。

 

その年の世相や社会情勢を反映した「漢字」一文字が

一般公募によって選ばれるイベントであり、

京都・清水寺にて、巨大な墨文字で揮毫される結果が

最後の月に一年を振り返る季節の風物詩となっている。

 

2022年の一文字は、「戦」だった。

 

人々の脳裏には、

ロシアによるウクライナ侵攻の「戦」や

サッカー・ワールドカップでの日本代表の

悲劇を討ち破った歓喜の「戦」、

そして未だ明けない新型コロナウィルスとの毎日の「戦」が

色濃くイメージにあったのだろう。

 

探偵は、ふと思う。

 

我々にご相談してくださる御依頼人の皆様もまた、

「戦っているひとたち」である、と。

 

心に抱えた重く苦しい悩みごとと戦い続け、

探偵に任せてみようと行動を起こして戦い、

そして結果と向き合う勇気を持つ戦いに至る。

それはつまり、より良い未来を拓きたいゆえの

自分の人生との戦いなのかもしれない。

 

戦い続ける御依頼人がいる限り、

探偵は今日も明日も、いつまでも、

皆様に代わり、現場に臨むのである。

あなたと一緒に戦わせてください。  アンバサダー:佐々木成三


新年も、どうぞ宜しくお願い致します。

 

 

探偵とアリッサム

張りつめた時間が続く尾行や張り込みを終え、

静かに気持ちがほぐれていく中で、

急に

季節のうつろいや街並みの変化に気づくことがある。

 

先日、寒風にかじかむ手をこすり合わせながら

なにげに立ち止まったとき、

街路樹のそばの花壇に、

見知らぬ白い花が咲いているのを見つけた。

 

 

初冬といえる気温の、この季節に  花が?

 

 

思わず画像検索すると、

アリッサムという花だと判った。

 

 

頭上のあざやかな紅葉に目を奪われるこの時期には

地味ともいえる白を密集させて、

精一杯に咲く、足元のアリッサム

 

そこに在ることを、誰も気づかないかもしれない。

しかし一度気づけば、

そのけなげで可憐な姿に癒される。

 

気づかれずにひっそりと在り、

誰かの役に立っているかもしれないことを

内心の矜持として咲いて(活きて)いる

 

という意味では

 

探偵もまた、

この花のようであるかもしれない。

 

 

〝実話ブログ〟の中に見つけた「探偵」

先日、友人から〝実話ブログ〟について質問された。

「探偵」に関するエピソードを読んだので、

本当にそういうものなのか教えてくれという。

 

その内容は、女性が、結婚の約束をしている男に対し

何か直観的な不審感を覚えて、探偵を雇うことから始まる。

 

探偵は素性を伏せての知人男性と親しくなり、

彼との飲み話を重ねる中で

が実はひどいDV男であり、

過去に複数の女性を入院させていることを知る。

 

「今の婚約者()だって、いつ被害に遭うか…」

と案ずるその知人の人柄を信じ、探偵は

〝自分が探偵であることと、調査の内容を打ち明けて〟

知人の全面協力を得ることに。

過去の女性たちからの証拠や証言をどっさり集めることができ、

女性に報告。

婚約は破棄され、を救うことができて良かった・・・

 

という内容だったそうだ。

 

その〝実話ブログ〟はたぶん、

探偵業を知らない人物がイメージと想像で書いた、

昨今ちまたにあふれているタイプの

〝実話風 創作ブログ〟だったのだろうと推測される。

 

まず、探偵が自ら探偵であることを明かすのは、

張り込み中に警察に職質された際など

やむをえない局面以外、ほとんどない。

ましてや、御依頼人の事情をバラすことは、

(しかも調査対象に近い相手に)

ありえない。

 私は探偵だがナニナニの調査に協力してくれたまえ

なんてのは、ドラマやマンガの世界だけだ。

 

「探偵」を、御依頼人をDVの魔の手から救った

ヒーロー的に描いてくれるのはありがたいが、

簡単に素性や依頼内容をバラすものなんだ、と

思われてしまったら心外である。

 

本物の探偵は、

たくさんの秘密と情報を抱え込みながらも、

セリフの多い表舞台にはいない。

 

 

 

 

 

佐々木成三アンバサダーの笑顔をのせて、看板がリニューアル

我らが探偵事務所のイメージを具現するアンバサダーとして

佐々木 成三 氏(元埼玉県警捜査第一課・警部補)を

お迎えしたのを機会に、

一部広告看板がリニューアルデビューすることになった。

 

1つ目は、札幌市営地下鉄 東西線「西11丁目駅」

3番出口に登場した電飾看板だ。

南大通ビル地下電照広告:札幌市営地下鉄東西線 西11丁目駅 3番出口・階段踊り場壁面
2022年7月28日(木)設置

 

2つ目は、つい先日、石狩市の閑静な住宅地の一角に登場した屋外看板で、

通行人の視線を集めやすい高さに合わせ、設置している。

屋外広告壁面看板:北海道石狩市花川2条4丁目5-1 
  2022年8月11日(祝)設置

 

いずれも、きりりとしたアイヴィ・ブルーとかろやかなスカイブルーが基調。

そこに佐々木アンバサダーの凛々しくもさわやかな笑顔が加わったことで、

好感度の高い、信頼感あふれる看板に仕上がったと思う。

 

これら看板が悩みを抱える誰かの目にとまり、

救いへの道へと続く入り口になれば・・・と願いつつ

今日も探偵は

誰かの悩みに応えるべく駆けまわるのである。