アイヴィ・サービス探偵日誌

全国の探偵事務所アイヴィ・サービスの探偵たちの日常をお届けします。

〝実話ブログ〟の中に見つけた「探偵」

先日、友人から〝実話ブログ〟について質問された。

「探偵」に関するエピソードを読んだので、

本当にそういうものなのか教えてくれという。

 

その内容は、女性が、結婚の約束をしている男に対し

何か直観的な不審感を覚えて、探偵を雇うことから始まる。

 

探偵は素性を伏せての知人男性と親しくなり、

彼との飲み話を重ねる中で

が実はひどいDV男であり、

過去に複数の女性を入院させていることを知る。

 

「今の婚約者()だって、いつ被害に遭うか…」

と案ずるその知人の人柄を信じ、探偵は

〝自分が探偵であることと、調査の内容を打ち明けて〟

知人の全面協力を得ることに。

過去の女性たちからの証拠や証言をどっさり集めることができ、

女性に報告。

婚約は破棄され、を救うことができて良かった・・・

 

という内容だったそうだ。

 

その〝実話ブログ〟はたぶん、

探偵業を知らない人物がイメージと想像で書いた、

昨今ちまたにあふれているタイプの

〝実話風 創作ブログ〟だったのだろうと推測される。

 

まず、探偵が自ら探偵であることを明かすのは、

張り込み中に警察に職質された際など

やむをえない局面以外、ほとんどない。

ましてや、御依頼人の事情をバラすことは、

(しかも調査対象に近い相手に)

ありえない。

 私は探偵だがナニナニの調査に協力してくれたまえ

なんてのは、ドラマやマンガの世界だけだ。

 

「探偵」を、御依頼人をDVの魔の手から救った

ヒーロー的に描いてくれるのはありがたいが、

簡単に素性や依頼内容をバラすものなんだ、と

思われてしまったら心外である。

 

本物の探偵は、

たくさんの秘密と情報を抱え込みながらも、

セリフの多い表舞台にはいない。